【ひとことで言うと?】
欠品で売上のチャンスを逃すこともなく、売れ残ってゴミになることもない、利益が最大になる「ちょうど良い」在庫量のこと。
【もっと詳しく解説】
適正在庫(Optimal Inventory)とは、多すぎず(過剰)、少なすぎず(欠品)、企業の利益が最も大きくなる在庫水準のことです。
冷蔵庫の牛乳でイメージしてみましょう
あなたは毎日コップ1杯の牛乳を飲むとします。
- 過剰在庫(多すぎる):
- 冷蔵庫に牛乳が10本あります。
- 問題: 飲みきれずに腐って捨てます(廃棄ロス)。冷蔵庫がパンパンで他のものが入りません(保管コスト)。
- 欠品(少なすぎる):
- 冷蔵庫に牛乳が1本もありません。
- 問題: 飲みたいのに飲めません。わざわざコンビニに買いに行く手間がかかります(機会損失)。
- 適正在庫(ちょうど良い):
- 常に1〜2本ある状態。
- 正解: 飲み終わる頃に次を買うので、新鮮なまま飲めて、冷蔵庫もスッキリしています。
企業の場合、営業担当は「品切れが怖いからもっと在庫を持って!」と言い、経理担当は「お金がかかるから減らして!」と言います。
この両方の意見のバランスを取り、「一番儲かるポイント」を見極めた量が適正在庫です。
【計算の考え方】
適正在庫は、「勘」ではなく計算で求めます。基本的には以下の足し算です。
適正在庫 = サイクル在庫 + 安全在庫
- サイクル在庫: 次の入荷までに売れると予想される量(基本の在庫)。
- 安全在庫: 予想外に売れた時のための予備(保険の在庫)。
【なぜ重要なの? / メリット・注意点】
適正在庫を維持することは、会社の「健康状態」を保つことそのものです。
メリット
- キャッシュフローの最大化: 無駄な在庫を持たないことで、手元の現金が増えます。
- コスト削減: 倉庫の賃料、管理する人件費、廃棄費用を最小限に抑えられます。
- 顧客満足度の維持: 必要な時に必要なものがあるため、お客様をがっかりさせません。
注意点(課題)
- 正解は一つではない: 商品によって「適正」は違います。よく売れるAランク商品は多めに、売れないCランク商品は少なめに持つ必要があります。
- 状況で変化する: 夏と冬、景気の良し悪しで「売れる量」は変わるため、適正在庫の基準も常にアップデートし続けなければなりません。
【まとめ】
- 適正在庫は、過剰でも欠品でもない、ちょうど良い在庫量。
- 「営業(売りたい)」と「経理(減らしたい)」のバランスを取った、利益最大化ポイント。
- 一度決めたら終わりではなく、状況に合わせて常に調整し続ける必要がある。






