【ひとことで言うと?】
排気ガスを一切出さず、電気の力で静かに荷物を運ぶ「電気トラック」のこと。
【もっと詳しく解説】
EVトラック(Electric Vehicle Truck)とは、ガソリンや軽油(ディーゼル)を燃やすエンジンの代わりに、大きなバッテリーとモーターを積んで走る電気トラックのことです。
身近な例でイメージしてみましょう
「巨大なミニ四駆」や「乗れるモバイルバッテリー」を想像してください。 スマートフォンを夜に充電して日中使うように、EVトラックも営業所にある専用の充電器で電気をたっぷり貯めてから、配達へと出発します。ガソリンスタンドに行く必要はありません。
このEVトラック、実は今、宅配便などのラストワンマイルでの導入が進むという大きな特徴があります。 ラストワンマイルとは、地域の配送センターから私たちのお家(最終目的地)まで荷物を届ける「最後の短い区間」のことです。なぜこの区間で活躍しているのでしょうか?
それは、EVトラックが「ストップ&ゴー(頻繁な停止と発進)」に非常に強いからです。宅配便は、少し走っては停まり、また走っては停まりを繰り返しますよね。電気自動車はブレーキを踏むたびに電気を作ってバッテリーに戻す機能(回生ブレーキ)があるため、街中の配達と非常に相性が良いのです。
日本における代表的な車種として、三菱ふそう「eCanter(イーキャンター)」などがあり、街中で「EV」と書かれた静かなトラックを見かける機会がどんどん増えています。他にも、日野自動車の「デュトロ Z EV」やいすゞ自動車の「エルフ EV」など、各メーカーから続々と登場しています。
【なぜ重要なの? / メリット・注意点】
これまで解説してきた「カーボンニュートラル」や「GX」を実現するため、物流業界にとってEVトラックへの乗り換えは避けて通れない最大のミッションです。
メリット
- 究極のエコ: 走っているときにCO2や有害な排気ガスを一切出さない(ゼロエミッション)ため、地球温暖化対策の切り札になります。
- 圧倒的な静かさ: エンジンの「ブルルル!」という騒音や振動がありません。そのため、早朝や深夜の住宅街でも近所迷惑にならずに配達でき、さらに運転するドライバーさんの身体的な疲労も劇的に減らしてくれます。
注意点(課題)
- 長距離は苦手: 1回の充電で走れる距離(航続距離)が100km〜200km程度のものが多く、東京から大阪へ行くような長距離輸送にはまだ向いていません(だからこそ、近距離のラストワンマイル向けなのです)。
- 充電の壁: 充電に数時間かかるため、「燃料が切れたら5分で給油してすぐ出発!」という使い方ができません。また、営業所に高電圧の充電器をいくつも設置するための工事費用が重くのしかかります。
- 車両価格が高い: バッテリーが高価なため、普通のディーゼルトラックに比べて車体価格がまだまだ高く、補助金がないと導入が難しいのが現状です。
【まとめ】
- EVトラックは、排気ガスを出さずに走る地球に優しい電気トラック。
- 航続距離が短く、頻繁に停まる宅配などのラストワンマイルでの導入が進む。
- 三菱ふそう「eCanter」などが代表格で、住宅街でも静かに配達できる。






