【ひとことで言うと?】
「どこまで費用を払い、どこから責任を負うか」を決めた、貿易の共通ルール。
【もっと詳しく解説】
インコタームズ(Incoterms)とは、国際商業会議所(ICC)が定めた、貿易取引における「お約束事」のセットです。
言葉も法律も違う国同士で取引をするとき、「送料はどっちが払う?」「運んでいる途中で荷物が壊れたら、どっちの責任?」といったことで喧嘩にならないように、あらかじめアルファベット3文字(EXW, FOB, CIF, DDPなど)で条件を決めておくのです。
身近な例でイメージしてみましょう
フリマアプリ(メルカリなど)での取引を想像してください。
- ExWorks(EXW):現地引き渡し 「私の家の玄関まで取りに来てくれるなら売るよ」という状態。売り手は何もしなくていい一番楽なパターンです。
- FOB:本船渡し 「最寄りの郵便局(輸出港)に持ち込むまでは私がやるけど、そこから先の送料や、もし配送中に壊れても私は知らないよ」というパターン。船に乗せた時点でバトンタッチです。
- CIF:運賃・保険料込み 「あなたの家の近くの郵便局(輸入港)までの送料と、配送保険料は私が払うよ。でも、もし届かなくても責任は船に乗せた時点で終わってるからね」というちょっと複雑なパターン。
- DDP:関税込み持込渡し 「あなたの家の玄関まで届けるし、関税も全部私が払うよ!」という、買い手にとって一番楽な「至れり尽くせり」パターンです。
【なぜ重要なの? / メリット・注意点】
インコタームズを理解していないと、予想外のコストが発生したり、事故が起きた時に「誰が弁償するか」で泥沼の争いになったりします。
メリット
- 共通言語: 「FOBで!」と言えば、世界中の誰とでも一瞬で条件が伝わる。
- コストの明確化: 見積もりを取る際、どこまでの費用が含まれているかがはっきりする。
注意点(課題)
- 改訂される: 数年ごとにルールが見直される(現在はインコタームズ2020が最新)ので、古い知識のままだと危険。
- 所有権とは別: インコタームズはあくまで「費用」と「危険負担(リスク)」の範囲を決めるもので、商品の「所有権」がいつ移るかは決めていません。
【まとめ】
- インコタームズは、貿易の「費用」と「責任」の分担ルール。
- ExWorks(全部自分で)からDDP(全部お任せ)まで段階がある。
- FOB(船に乗せるまで)とCIF(港に着くまで)が特によく使われる。






