【ひとことで言うと?】
「コンピューター上の数字(帳簿)」と「倉庫にある本当の数(実物)」が合っているかを、商品を一つひとつ数えて確認する作業。
【もっと詳しく解説】
棚卸し(Inventory Count)とは、決算(会社の成績発表)のために、資産の価値を確定させる重要なイベントです。
普段、商品の在庫はパソコンなどのシステム(帳簿)で管理されています。 「入庫10個、出庫3個だから、在庫は7個だね」という計算上の数字を帳簿在庫(ちょうぼざいこ)と呼びます。
しかし、現実はそう上手くはいきません。
- 入力ミス
- 万引き・盗難
- 破損して勝手に捨てた
- 伝票の紛失
こういった理由で、計算上の数字と、実際に倉庫にある数(実在庫・じつざいこ)には必ずズレが生じます。 このズレを解消するために、お店や倉庫を一時的に閉め切り、全スタッフ総出で「いーち、にー、さーん…」と現物を数え直すのが実地棚卸(じっちたなおろし)です。
財布の中身でイメージしてみましょう
家計簿をつけていると想像してください。
- 帳簿在庫: 家計簿アプリには「残高10,000円」と書いてあります。
- 実地棚卸: 実際に財布を開けてお札を数えてみました。
- 結果: なぜか「9,000円」しかありませんでした。
- 処理: 「1,000円の使途不明金(棚卸減耗)」として記録し、アプリの残高を9,000円に修正します。
これをやらないと、「持ってもいない1,000円」をあてにして買い物をしてしまい、破産してしまいますよね。企業も同じで、正しい利益を計算するために、必ずこの「答え合わせ」を行います。
【なぜ重要なの? / メリット・注意点】
棚卸しは、会社の「資産」と「利益」を確定させるための決算業務そのものです。
メリット
- 正しい利益の把握: 在庫は「現金」と同じです。在庫がいくらあるか分からないと、その年の儲け(利益)が計算できず、税金も納められません。
- 不正・ミスの発見: 「高価な時計が1個足りない!」といった盗難や、管理のミスを発見するきっかけになります。
- 在庫の適正化: 倉庫の奥から「忘れていた古い商品」が出てくることがあり、無駄な発注を止めることができます。
注意点(課題)
- 業務が止まる: 数えている間は商品を動かせないため、出荷や受入をストップする必要があり、売上に影響します。
- コストと疲労: 多くの人員と時間(場合によっては徹夜や休日出勤)が必要で、現場にとっては一番大変な業務です。
- 精度の問題: 人間が数えるので、数え間違い(カウントミス)が起きる可能性があります。
【まとめ】
- 棚卸しは、帳簿在庫と実在庫のズレを確認する作業。
- 実際にモノを数える実地棚卸を行い、資産価値を確定させる。
- 企業の利益を計算するために避けては通れない、最も重要な決算業務。






